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ポチの告白 [邦画]

すっかりご無沙汰しておりますが、引越しでバタバタしておりました。いつも映画にかまけているツケがこういうところにきます・・。ま大掃除しなくて済みそうなのはラッキーですが。フィルメックスもちょろちょろですが行きました。そちらは年間ベスト10の時にまた書きたいと思います。ボチボチ映画観れる状態になってきましたが、今日は試写で観た来年の1月下旬から公開の『ポチの告白』について。
なかなか邦画で「これヤバ・・」と冷や汗ダラダラさせてくれるものは少ない。『大統領の陰謀』のような、『インサイダー』のような、井田真木子のノンフィクションのような。そう、つまりはそれが真実かどうかは実はたいした問題ではない。その映画が、その書物が、現実に対してちゃんと喧嘩を売っているかということ。そして登場人物が、善と悪の狭間で、ギリギリの綱渡りをしていること。映画の中のリアリティをちゃんと生きていること。そうして初めて、私たち観客は「これヤバ・・」と冷や汗をかくことができるのだ。そして映画館を出た後、今まで信じきっていたものに対して、微かな違和感や疑問を抱くようになる。それはよく活劇を観た後肩で風を切るように歩いてしまう、というのと同じく映画の優れた効用である。帰り道街頭に立っている警官を見かけたが、ご苦労様だとは思ったが決して以前のようには見られなかった。
雑誌では「エンタテインメント」と紹介されているようだが、勿論面白くないわけではないのだが、そう言ってしまうと何か抜け落ちてしまうような気がする。巷の「エンタテインメント」よりずっと骨は固いです。監督やスタッフ、俳優のみならず配給側の骨の太さにも敬服。公開は1/24から。http://www.pochi-movie.com/home.html

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