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2009年ベスト10(映画祭公開作品) [映画年間ベスト10]

今年はINTRO(http://intro.ne.jp/)に「劇場公開作品ベスト10」を寄稿したので、「映画祭公開作品ベスト10」にしてみた。実は相対的な順位はこちらの方が高かったりする。各評はリンク先の「映画祭レポート」で書いてしまったので省略するが、どの作品も確固とした存在感がありながら、一言でまとめようとするとまとまりにくい映画が多い。キャッチーなコピーがつけにくい映画というのは、噛み砕きにくい、すなわち映画としての強度が強いからであるのだが、そういった歯応えのある映画ほど劇場公開が難しい時代になっているのであろう。「劇場公開してもおかしくないレベルの作品」という言い方を筆者自身していたが、この言い回し自体なんとなくおかしなものになっていくのかもしれない。がしかしそんなことよりもやはりぜひ何らかの形で公開を望みたい10本である。

1.西のエデン/コスタ・ガヴラス(フランス映画祭2009,第4回難民映画祭)
http://intro.ne.jp/contents/2009/10/12_1830.html
2.要塞/フェルナン・メルガル(第4回難民映画祭,山形国際ドキュメンタリー映画祭2009インターナショナル・コンペティション部門優秀賞受賞)http://intro.ne.jp/contents/2009/10/12_1838.html
3.タレンタイム/ヤスミン・アフマド(アジアフォーカス・福岡国際映画祭2009, 第22回東京国際映画祭アジアの風部門)http://intro.ne.jp/contents/2009/11/02_0024.html
4.2つの世界の間で/ヴィムクティ・ジャヤスンダラ(第10回東京フィルメックス)
http://intro.ne.jp/contents/2009/12/06_1138.html
5.マニラ・スカイ/レイモンド・レッド(第22回東京国際映画祭コンペティション部門)http://intro.ne.jp/contents/2009/11/02_0023.html
6.ダーク・ハウス/暗い家/ヴォイテク・スマルゾフスキ(第22回東京国際映画祭コンペティション部門)http://intro.ne.jp/contents/2009/11/02_0023.html
7.私は太陽を見た/マフスン・クルムズギュル(第22回東京国際映画祭アジアの風部門スペシャル・メンション受賞)http://intro.ne.jp/contents/2009/11/02_0024.html
8.ヒルデ—ある女優—/カイ・ヴェッセル(ドイツ映画祭2009)http://intro.ne.jp/contents/2009/10/28_0533.html
9.SOUL KITCHEN/ファティ・アキン(ドイツ映画祭2009)http://intro.ne.jp/contents/2009/10/28_0533.html
10.イブクロ ある美食物語/マルコス・ジョルジ(第6回ラテンビート映画祭)
http://intro.ne.jp/contents/2009/09/27_1859.html

映画祭に関して言えば、今年は不況のおかげで時間だけはあったので、国内に限るがかなり行きたいものに行くことができた。ブログやINTROに書いたもの以外でも、「シンガポール映画祭」「つながり映画祭」などが印象に残った。アート系映画存続の危機が叫ばれ、カンヌやベルリンで賞を撮ったものすら劇場公開されるとは限らないような状況で、映画祭の果たす役割は以前にも増して大きくなっているといえる。実際、今年の印象として新しい映画祭の増加を感じた。小さな映画祭、新興の映画祭は集客の点では苦労が見えたが、テーマに沿ってプログラムを組むその姿勢に時代性と映画への情熱が垣間見え、映画の見方の多様性を広げる意味でももっと一般に浸透することを願いたい。
特に障害者の映画を集めた「つながり映画祭」であるが、本当にジャンル(ドキュメンタリーからアニメ)でも、障害の種類(自閉症、知的障害、聾唖、ハンセン病等)でも多様な作品が集められていた。筆者はアニメーションに関しては明るくないうえに、評価的にも実写よりも低くなる傾向があるのだが、実写であると差し障りがあるような描写に関するアニメーションの優位というものを実感した(『どんぐりの家』『ピピ とべないホタル』など)。いずれにせよ様々な映画で様々な形の健常者と障害者の「共生」の問題が扱われ、例えば少し前に発言が問題となった件のブロガー市長に1日だけでも通して観てもらえないのだろうかというようなことを考えた。

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